ひとり海外のきっかけinNY ①

diary

『いつか絶対にNYに行きたい』

と小さい頃から思い続けて念願かなったNY旅行の思い出。
せっかくブログを始めたので、自分用の記録として、約9年前に行ったNY旅行の思い出を書いてみようと思う。20代後半の思いきった行動だったが、
いつか、いつかと思いながら行動にできないことも多いが、これは行動できて良かったこと。これを機会に、少しずつ自分がたくましくなれたような気がする。

たった一週間ぐらいの旅だったが、
とてもとても人生の中でインパクトのある一週間だった。

そもそも「なぜNYに行きたい??」っという感じだが、私は父の仕事の関係で、家族みんなでアメリカに住んでいた期間があり、その時にアメリカの土地で生まれた。場所は、ニューヨークから離れた郊外のニュージャージー州という場所だそうだ。
実際には1歳になるぐらい(両親に聞いたが何歳までとははっきり言ってくれない)に日本へ戻ってきたので、ほとんど記憶なんてものもない。

I’m from in America.ではなく

I was born in America.ということだ。

そのため兄弟の中で末っ子の私は、両親や兄、姉のアメリカ暮らしの思い出話しにいつもいいなぁーと羨ましかった。
サンクスギビングのお祭りでは、大きなターキーを食べるとか、アメリカのスーパーの食品はすべてとんでもなく大きくて、ステーキもビッグサイズ!日本とは比べ物にならないくらい美味しいとか、アメリカでの運転免許は一日で取れるとか・・・これは本当かどうかわからないが。。

もう少し長く居たら英語が話せたかもしれないのに〜とよく思っていた。

その為、人からどこ生まれ?と聞かれても、「実は、アメリカで・・」というと「帰国子女?」「英語話せると?」と必ず聞かれるパターン。英語どころか、言葉さえまともに喋れなかっただろう年齢のため、途中から何だか言うのも嫌になってきたのでやめた。

と言うことで、ある時から「どこ生まれ?」と聞かれたら「ほぼ福岡」と答え「どこ出身?」と聞かれたら「出身は、福岡」と答えることが身についた。

そんなこんなで、とにかく昔からアメリカや海外への憧れが強かったのだ!!

唯一アメリカらしい記憶としては、小さい頃の写真では、ハロウィンの仮装パーティーでカボチャの形の洋服を着て、なぜか顔を白く塗られた写真が残っている。
うちのおばあちゃん曰く、ミルクで育っているから小さいことから肌の色が白かったとよく言われた。

そのため、いつか行くアメリカでは、絶対に英語が必要だから英語の勉強はしておかないといけないと思っていた。ただそう簡単に喋れるようになるには難しい・・
学生時代は、塾など全く行ってなかった。ただ学校の授業だけ真面目に聞いていた私は、成績はぼちぼちだった。
高校生になると、元々手芸や編み物など物づくりが好きだったので服飾デザインの専門クラスがある某市立の女子高校に進学した。
(本当の理由は、制服が可愛いかったのが一番の理由だけれども。。)

進学した学校の授業は、半分は普通高校と同じ内容、半分は専門授業のため服飾に関する授業だった。そのため、なんとなく周りの友人達よりも学習能力が足りていないような不安感もあった。

そこで、当時UKアーティストに夢中だった友人と英語クラスの夏期講習を受けることにした。もちろん英語が得意になりたいという理由もあった。

私と友人以外は、国際科の本気で英語を勉強している生徒たち。キャビンアテンダントや英語教師、海外での仕事に就きたい子など。
授業は、知らない難しい単語ばかり、さっぱりついていけない文法、まったく聞き取れないリスニングで大変な思いだった。
そこで完全に英語をマスターした!
とはやはりいかず・・・毎日汗だくで自転車に乗って学校に通い、辞書を引きまくったあの夏休みの頑張りはなんだったんだとうと思う。

きっと同じクラスだった友人達は、私たちがまさか自ら望んで夏期講習を国際科の人達に交じって受けていたとは仲のいい友達も知らないかもしれない。

そのまま大人になって社会人となり、ファッション系の仕事についてからは、今度こそ日常会話ぐらい勉強しようと、小さな自営の英語クラスに月に何回か通うことにした。
そこは、かしこまって勉強というよりは、フリースクールのような感覚で会話を楽しんだりするような遊びもまじったようなクラスだった。

ネイティブの先生と日本人の先生が2人いて、実際に飛行機に乗るときや、ホテルでのフロントでの会話など実際のシチュエーションに沿った内容で面白かった。

日本人の先生はとても英語が好きな人で、旅行に行った時の話や、外国の街並みの様子などを沢山話してくれた。それだけでも旅行したような気分を味わうことができた。

ただ!!これでも仕事の合間の月数回程度なので、2年ほど行ったような記憶があるが、なんせ努力が足りず物には出来なかった。

しかしこのクラスに通ったおかげで、「よし一人でNYに行ってみよう!」と思えたきっかけがあったのだ。

あるときに日本人の先生に聞かれた。

「アメリカに移民してきた人たちで、英語を喋れないひとたちが最初に就く仕事はなんだと思う?」

「・・・・・・」

答えは、『タクシードライバー』だった。

ぜかいうと、NYの中心部マンハッタンの地図は、縦列(アベニュー)の南北に通る道が東(右)から西(左)に1・2・3列と並んでいる

一方の横列(ストリート)東西に通る道も同じように順番に碁盤の目のようにに並んでいる。有名なニューヨークの高級ブティック街「5番街」は、5th Ave.と表記されており、つまりは右から5番目の列ってことだ。


だいたいのストリートの数字さえ分かっていると位置の予測がつくので便利だ。

だから、〇〇avenue,〇〇streetの住所でだいたいの場所が分かるので、土地勘に乏しく、英語が得意でなくても目的地に行くことができるのだ。

住所の番地を聞けばだいたいの場所が分かるので道に迷うことも少ない。
実際に旅行に行った際、たしかに初めてのNYでも住所を調べると地図のどの位置あたりかを簡単に探すことができた。

自分の国じゃない場所で、英語も喋れないのにタクシードライバーになるなんて凄いな!と思った。
観光地のNYはタクシーがたくさん走っていて、確かに仕事の需要も多そうなイメージ。
たくさんのお客さんを乗せることで、英語も上手になるんだろうか・・・。

またその先生曰く、移民の多い国なので、NYは多国籍の人種の人たちが入り混じっている。英語圏以外の人もたくさん住んでいて、NYに住んでいても英語を喋れない人も多いこと。

そういう国だからこそ、現地の人は英語をしゃべれない人でも気にもとめることはない、さらに世界中から観光客が毎日来る場所だからなおさらそんなこと気にしてられないということだった。

これを聞いた私は・・・
「なんとかなるかもしれない!」と思った。

現地人でも話せないのなら、自分だってなんとかなるんじゃなかろうか・・・

20代後半の誕生日に、長期休暇を取れる機会があった。

これは行ってみるしかないと思いたった。
そこでやっと旅行計画が始まるのだ。(長くなりました)

但し初めての海外ひとり旅ということで、安全はしっかりと確保した。
ホテルには、日本語の話せるコンダクターのいるヒルトンホテルに決めて、自由に街を散策すること以外で遠くに行くときなどは、現地ガイドの半日ツアーなどを利用することにした。
空港からホテルまでの移動も心配なので(到着が夜の予定)、ホテルと飛行機のパックに、現地送迎付きを選んだ。

そして、いよいよここからが出発です。

羽田からジョンFケネディ航空まで、行きはアメリカンエアラインを使い、帰りは日本航空でチケットを取った。
これも事前予習済みで、現地の旅行会社の飛行機だと、飛行機に乗った瞬間から外国人スタッフのアテンドで、機内食もその国らしいメニューが出てくる。
旅の出発から海外の気分を味わうことができるとのこと。
また、帰りは日本の航空会社にすることで、食事も日本食がつき、サービスも行き届いている。
海外旅行疲れから変える安心感があると聞いてた。なんせ日本語が通じるということはなんとも有難い。私は、しっかり旅の醍醐味を満喫することにした。

学生時代に、ロンドン、フランスに行ったことはあったが、すべて集団行動だった。
はじめての一人だけで乗る国際線は、荷物預け場所や、出国審査にドキドキしたが、無事に出発することができた。なんせまだ日本なんだから!!

ドキドキ緊張しながら乗った飛行機は、比較的お客さんが少なく、中央の一番左端に席をとった私の左側は5席ぐらいあったがすべて空席、前後の数席もすべて空いていて周りには人が座っておらずゆっくり出来そうだとほっとした。
これなら、途中で立ったりしても邪魔にならない。
長距離のフライイングは、羽田からNYまでは約13時間かかる・・・。
エコノミー症候群になったりもするので、自由に立ったり通路で休憩したほうがいいと聞いていた。

ちゃんと飛行機にも乗れて、準備万全。
気が速いけど、時計も現地時間に合わせて、時差ボケにならないように脳内リセットして時間どおりに行動することにした。
ようやく離陸かな?と待ちわびていると、その少し前に、ひとつ席をあけた横に大きな体のアメリカ人が座ってきた。

でかい・・・

英語でよくわからないが、おそらく「ちょっと横いいかな?」と言ってきていたので、何もわからず「イエス」と答えた。
さっそく「Japanese?」と聞かれ、彼はロサンゼルスと言っていた。まぁ怖い人ではなさそうだからよかった。飛び立つ前から、英語に触れてちょっとした会話ができてとてもうれしかった!
これからの旅が楽しくなりそうだ。

しかしそれもつかの間・・・
離陸すると、彼はさっそくワインを注文して飲み始めて、数席前に座っている友人らしき人と会話を楽しそうにし始めた。友達のところで一緒に飲めばいいのじゃないか・・せっかくの一人旅デビューがうるさいなぁ・・・。
しょうがなく、席に座ったまま目をつぶって寝て過ごし、しばらくして目をあけると・・・

(なんと私の隣の席に、人の頭がある!!)

黒い物体に思わずびっくりしてしまった。

状況が一瞬把握できずにいたが、どうやら彼が席の5つ分を全て使って横になって寝ているじゃないか!!!なんせ体もでかい。
ほかにも空いてる席がいっぱいあるのになんで私の横に・・・(汗)
なんなら、後ろの席は横一列全部あいてますけれども。

まさかの文化の違うひとたちの洗礼をいきなり浴びることになる。
一人旅はハプニングがつきもの。冷静に・・・冷静に・・・たふに行かなければ。
この先はずっと一人なんだから!!

わたしのNY旅がはじまった瞬間だった。

(つづく・・・)



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